今までの人生で、もっとも衝撃を受け、もっとも影響を受けた1冊の本をあげるとすれば…?
たぶん私の場合、この1冊になると思うんですが、おそらくもはや、通常の値段では手に入らないんですよね…。プレミアついちゃって。
シェルドン・コップ著「ブッダに会ったらブッダを殺せ」
若い頃に図書館で借りて何度も読みました。 確か、けっこう分厚かったはず。
もしも今読んだら、「へ~~」くらいなのかも知れないけど、まだ人生の路頭に迷いまくっていたヤングなオレにとっては、衝撃的な本でした。
「人生ってのは、どう生きていけばいいのか?」そのヒントがここにあると感じましたね。
何回も読んだし、重要と思われるポイントは、ノートにひたすら書き写したりして。
どう考えても、自分の生き方とか人生観とかに影響を与えていると思いますね。
ブッダに会ったらブッダを殺せ
シェルドン・コップ 著 ; 野矢茂樹 訳禅とサイコセラピー。精神障害のさまざまなタイプを、文学作品の典型的な人物像と重ね合わせ、また、心理療法医として、著者が治療した実際の臨床例を通じ、心の病まいとは何か?どうすれば克服できるかを力勁く語る、サイコセラピストの人生処方箋。アメリカでベストセラーになった名著。
出版社のサイトを見ても、ほとんど情報がない。
定価本体2400+税
発売日1987年3月
ISBN400269
元々の英語版なら定価くらいで手に入りそうだけど、英語分からんからなぁ。
アメリカではベストセラー。
If You Meet the Buddha on the Road Kill Him! The Pilgrimage of Psychotherapy Patients
そもそもこの「ブッダに会ったらブッダを殺せ」とは、仏教の言葉ですね。
逢仏殺仏。逢祖殺祖。逢羅漢殺羅漢。逢父母殺父母。逢親眷殺親眷。始得解脱。
仏に逢うては仏を殺せ。祖に逢うては祖を殺せ。羅漢に逢うては羅漢を殺せ。父母に逢うては父母を殺せ。親眷に逢うては親眷殺せ。始めて解脱を得ん。
難しく考える事も出来るだろうが、もっとシンプルな言い方で我らがスナフキンも同じようなことを言ってるな。
スナフキンの名言
誰かを崇拝しすぎると、本当の自由は得られないんだぜ。
「ブッダに会ったらブッダを殺せ」は、宗教、哲学、精神医学とか、いろんな方向から人生について探求していく、みたいな本だったように記憶している。
それまでも、いろいろ本は読んだけれど、
哲学者の書いた本は難解で実践向きでなかったり、
宗教家の書いた本は根拠のないこじつけばかりだったり、
科学者の書いた本は血が通ってなくてドライだったり、
どれもこれも、何かが違うと感じていた。
著者のシェルドン・コップは精神科の医者であり、哲学者であり、禅の修行もする。
医者でありながら精神を病み、自殺を試みたこともある。
だから、患者側の気持ちも分かっているんだよな。
要するに、いろんな視点から「人生」を眺めることが出来る人物だ。
当時は、この1冊があれば、あとはもう他の本を読む必要は無いなと思った。
いずれ、古本屋で買えばいいと思っていたが…。
いまだに出会えていない。